2021年7月19日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は『女性の管理職比率』をテーマに、主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:705件)
1.管理職として就業した経験「ある」28.7%
2.管理職になることを「希望する」35.9%
3.女性管理職のイメージ「能力が高く仕事ができる」66.7%
4.女性管理職の割合は「少ない」80.7%
5.女性管理職の比率が少ない理由「結婚や出産で続けづらい雰囲気」81.1%
6.女性管理職の妥当な比率「50%程度」30.4%
7.女性管理職を増やすには「結婚や出産しても続けやすい雰囲気作る」81.0%
8.フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
◇女性管理職の比率についてのフリーコメントより抜粋(年代:就業形態) ※全員女性
・能力は高い女性であっても、結婚や出産で辞めなくてはならない風潮がある会社が多い。責任のある仕事を任せない
風潮がある(40代:今は働いていない)
・結婚や出産をすると管理職として続けづらい雰囲気がある、ではなく、例えば配偶者が転勤族で遠方に転居とか、
産休育休で3年くらい休むとか、あるいは育児に専念したいと一旦退職するとかしてキャリアが途切れることが問題
なのではないかと思う(40代:公務員/団体職員)
・外国に比べて割合が低いといわれますが、無理に増やす必要は無いと思います。もちろん能力のある女性を登用
するのは大歓迎ですが、数値ありきで数を増やすのは本末転倒ですし、これまで実力で昇進してきた女性にとっても
失礼だと思います(30代:今は働いていない)
・女性管理職の割合は50に近付く方がいいに越したことはないが、出産により職を離れる期間があることを考えると、
女性は組織にとらわれず、自分で仕事をするのも良いかと思う(50代:パート/アルバイト)
・高くなるといいとは思うけど、今の社会の仕組みでは、なりたい人は増えないと思う(40代:パート/アルバイト)
・そもそも比率に拘らず、能力で判断すべきだと思う(50代:派遣社員)
・管理職としての能力のある女性は、政府が女活推進を言い出す前から管理職に就いていると思うし、そもそも
「女だから男だから」と言っている時点で差別発言だと感じる(40代:非常勤役員)
・まだまだ、男性社会の風潮がある。女性は、結婚したら、仕事を辞めるか、産休で休まれるからと、差別されて
いると思う(40代:今は働いていない)
・男女間の学歴格差がまだ日本にはあるように思う。また高学歴であってもライフイベントにより仕事をセーブ
している女性は同じ程度の学歴の男性に比べて明らかに多い。結果、女性管理職比率が低いのは当然の結果
だと思う(40代:正社員)
・向き不向きは、男女差ではないと思いますが、現状の数字は今迄の風土、女性に求められるる母親、主婦、嫁、
娘などの役割が多すぎるからではないでしょうか(40代:パート/アルバイト)
・比率じゃないと思う。業種によっては性差は必然である場合もある。現在の女性管理職の方々が、いかに
自分の後釜に適した人材を見出せるかにかかっている(60代:今は働いていない)
・性別による管理職の比率にとらわれすぎるのは良くないと思う。性別、年齢、国籍などに関わらず能力のある人が
管理職として採用されべきだと思う(40代:パート/アルバイト)
・産休育休で仕事ができない期間が評価されないのは不平等だと思う(30代:SOHO/在宅ワーク)
・日本国は女性蔑視が未だに強い。国会議員の比率こそまず第一に変えるべきであり、今更ながら表向きだけの
改正としか思えない(60代:今は働いていない)
・比率にこだわって選ばずに、能力のある方を管理職に登用した結果、自然に女性比率が上がってることが
望ましいと思う(40代:今は働いていない)
・もっと増やすべきだと思います。女性の方が細かい所も気付くし 気がきく男より絶対いいと思います
(50代:パート/アルバイト)
・実際に管理職に就いたことがありましたが、男性社員からのやっかみや陰口にうんざりしていました 比率を上げる
以前に、意識改革の方が必要だと思います(50代:パート/アルバイト)
・性別は本来関係ないと思うが、今は男性中心なので「女性管理職を増やす」という点に絞ったことも必要なの
でしょう。「女性管理職を増やす」ことが本当に重要なことではなく(40代:派遣社員)
・社会の必要性の高まりにより増加する(70代:派遣社員)
・家庭を切り盛りできる女性は、社会の仕事も切り盛りできる。という前例を増やしていく
(40代:パート/アルバイト)
・女性管理職の比率が未だに低いのは、世代によって仕事に対する考え方が違うからだと思う(30代:正社員)
・管理職に向かない女性が上司になった場合、男性のそれより実害が多そうなので、慎重にするのがよい場合も
多いと思う(50代:派遣社員)
・まずは比率で実績を作るのが必要かもしれないが女性だから選ばれるのではなく性別関係なく実力でなれる
時代が来るのが理想だと思う(40代:パート/アルバイト)
・女性、男性の別なく在宅勤務ができるとか、時短での成果主義を認めるという空気が必要だと思う。また男性に、
女性上司であることの違和感をもつことのないよう、入社時から教育してゆく(50代:派遣社員)
・現在56歳です。私達世代の人々は女性は専業主婦が当たり前でした。男性もそういう感覚が刷り込まれていると
思います。世間で言われているから理解はしているものの、根っこの部分での受け入れがなかなかできていないと
思います。女性の管理職の比率が増えてくるのは、その年代の人々がリタイアしてからになると思います
(50代:派遣社員)
・単に女性管理職の比率を増やすのを目標とするのではなく、女性管理職が求められる社会に導けば、
自然に増えるのでは?(50代:フリー/自営業)
・男性のほうが女性よりもやることが少ないから現状そうなるのは当たり前だと思う。女性は結婚したらどうしても
家事育児、介護がある。そしてその上仕事となると負荷が大きいんだから男性が多くなってしまうのは必然だと思う
(40代:SOHO/在宅ワーク)
・女性が会社の中でどう泳いだらいいかを学習していない。自らが気が付かなければ学習出来ないので、
それを促すよう仕向ける必要がある。目標比率を挙げれば済むというものではない(70代:公務員/団体職員)
・自分は教育職だったので、他の職種に比較して女性管理職は多いほうだったと思うが、それでも学校長は少なく、
新聞報道に顔写真が掲載されるほどだった。まずは、公務員から女性管理職を増やし、社会で認知される状況を
作るべき。そのためには職場で結婚しても子供がいても働きやすい環境を整備するのが最も近道だと考える
(50代:パート/アルバイト)
・今現在組織の管理職にある男性たちが、職場環境の多様性を高めることの必要性と重要性を認識し、
それに基づいて行動しない限り、女性管理職に限らず職場に多様な人材を増やす取り組みには限界があると思う
(50代:今は働いていない)
政府は2020年代のできる限り早い時期を目途に、女性管理職の比率を30%に引き上げたいという意向を示しています。主婦層を中心とする就労志向の女性に「あなたは管理職になることを希望していますか」と尋ねたところ、およそ1/3が「希望する」と回答しました。女性管理職に対するイメージを尋ねると、最も多かった回答は「能力が高く仕事ができる」で66.7%でしたが、次いで多かったのは「管理職の向き不向きに性別は関係ない」で59.1%でした。フリーコメントにも、管理職としての適性と性別は関係ないとする声が目立ちました。
管理職比率の多さについては、8割以上が「少ない」と回答しています。「男性と比較すると女性管理職の比率が少ないのは何故だと思いますか」という質問への回答としては、「結婚や出産をすると管理職として続けづらい雰囲気が職場にあるから」を選択した人が8割を超えました。サンプルサイズが小さいため参考値ではありますが、同項目を選択した男性の比率は57.1%にとどまっており、女性の方が「続けづらい雰囲気」をより強く感じているようです。女性管理職の妥当な比率については「50%程度」と回答した人の比率が最も多くおよそ3割でした。「40%程度」以上と回答した人の比率は過半数で、男性は女性よりも比率が高く6割近くにおよびます。政府が掲げる30%の目標は、妥当性の観点からは低い数値に見えていることが伺えます。 女性管理職を増やす方法としては、やはり「結婚や出産をしても管理職として続けやすい雰囲気を職場に作る」という回答が8割を超えました。次いで多かったのは、「拘束時間ではなく成果で給与を決める仕組みを導入する」でした。一方、「女性にもっと責任ある仕事を任せる」「女性自身がもっと管理職を目指すべき」の2項目で、男性の回答比率が女性の回答比率を大きく上回っています。逆に「在宅勤務が認められる業務を増やす」は女性の方が大きく上回りました。女性管理職を増やすには、増えない主要因と考えられる“職場内の雰囲気”、“拘束時間に応じた給与”、“在宅勤務可能な仕事の少なさ”を改善する一方で、女性に対して責任ある仕事を任せていくスタンスも鍵になってくるのだと考えます。 |
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”のべ35000人以上の声を調査・分析し、200本以上のレポートを配信。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など
◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:
ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数
◇執筆・その他 ITメディア連載『「人材サービス」が滅ぶ日は来るのか?』/マネープラス連載『ワークスタイルの見つけ方』他、
日本経済新聞、日経MJ、時事通信、NEWSポストセブン、アーバンライフメトロなど執筆・寄稿記事多数
大学や男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターなども務める
※本リリースの引用の際は、必ず「しゅふJOB総合研究所調べ」とクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
best basic style~時代に合わせた価値を創造する~を共通の基本理念に掲げ、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ16万人以上創出してきた『しゅふJOB』や多様な働き方×ハイキャリアを実現する『スマートキャリア』、すきま時間で働く『ご近所ワーク』など人材サービス事業を主軸に、RPA導入支援やスーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど事業領域を広げながら、グループ共通のバリュー「四方善」を実践して参ります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:兒玉・川﨑
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お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/media/
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